グラフィックデザイン3年
実学ミュージックプロモーション授業の担当、ジミー益子です。
この授業では実際に活動をしているミュージシャンを素材として、
○フライヤー
○CDパッケージ
○販売促進用グラフィックの提案
を制作します。
今回はミュージシャン、前園直樹さんにご協力をお願いしての課題制作となりました。
前園直樹さんは2001年、ミディからアルバム『くらしのたより』を発表、シンガー・ソングライターとしてデビュー。以降、小西康陽氏と結成した前園直樹グループでの活動のかたわら、邦楽専門のWEBレコード・ショップ<LOVE SHOP RECORD>を設立。1950~90年代の邦楽についての評論も書かれるほか、グラフィック・デザイナーとしてCDジャケットやブック・デザインも制作しています。前園さんが2012年、作曲家、アレンジャーとしてTVCMを多く手掛けている新井俊也さんと結成したのが冗談伯爵というユニット。前園さんのご好意でこの冗談伯爵の音源を課題に使わせていただくことになりました。
冗談伯爵についてはこちらをどうぞ。試聴もできます。
loveshop-record.com/%E5%86%97%E8%AB%87%E4%BC%AF%E7%88%B5/%E5%86%97%E8%AB%87%E4%BC%AF%E7%88%B5%E3%80%8Clsb-1002%E3%80%8D/
twitter twitter.com/countjoke
最初の課題として
「冗談伯爵」のCD-Rのパッケージをリデザインする。
冗談伯爵(前園直樹+新井俊也)
タイトルは
○city line
○bird man
○雨あがり
の中からひとつを選ぶ。ということで、各自音源を何度も聴きこみながらCDパッケージを制作しました。
自由な発想によるイラストやデザインだけではなく、情報を見やすく整理することも重要な要素。3年生ですからすでにCDパッケージは授業で何回か作っていますが、なにより今回は冗談伯爵のお二人が気に入らなければなりません。
6月9日、学校を訪れた前園さんに各自、プレゼンテーション。
その中から、3点選んでいただき、それらの作品は手直ししたのち、前園さんのWEBショップで「スペシャル・パッケージ・ヴァージョン」として販売していただけることとなりました。
選ばれたのはこの3点。それぞれに前園さんのコメントをいただきました。
・三留さんの作品
曲を聴き込んでくださった跡が感じられます。イラストレーションがすてきです。
フォントのバランスをもっと考えて欲しいこと、そして、絵で歌詞の内容を説明しすぎていること。少し気になりました。受け手の想像力に委ねるような余地、余白を大切にした方がよいと思います。
・鈴木さんの作品
墨1色のイラストレーション。チカラがあると思います。今回、全作品のなかでいちばん感激しました。
ただ、その魅力的な絵に帯を重ね、白抜き文字で大きくタイトルを配した点が残念。この場合は、もっと絵のインパクトで訴えかけた方がよいかと思います。
・古川さんの作品
いちばんバランスの整ったジャケット・デザイン、と感じました。
紙の選び方で、透明感や立体感が出ていますね。こういった楽曲への配慮を、クライアント、もといアーティストの多くは喜ぶと思います。
でも、全体に「このままではちょっとキビシイので、手直ししてもらっていいですか。」とのこと。やはり商品として買う価値のあるものを作る、というのは簡単ではありません。
次の課題では、なんと新曲を提供していただき、冗談伯爵のニュー・シングルのパッケージを制作します!!!